この記事でわかること
- 2026年10月15日、米AIクラウド企業の信用不安をきっかけに日経平均は3,318円安と過去3番目の下げ幅を記録。AI一極集中のリスクが改めて浮き彫りになりました。
- 2027年に向けては、金利上昇・戦略17分野(防衛・造船・資源・国土強靱化・創薬・コンテンツ)・株主還元の3つを軸にした「非AI」銘柄の分散が有効です。
- 本記事では、銀行・保険・重工・造船・鉄鋼・資源・商社・建設・不動産・自動車・医薬・高配当・ゲームの15社を厳選して解説します。
2025年から2026年にかけての日本株は、AI・半導体関連が相場をけん引する一極集中の展開でした。日経平均は2026年6月に一時68,000円台後半まで上昇し、上半期だけで40%を超える上昇を記録しています。
しかし、相場の主役がひとつに偏るほど、その主役がつまずいたときの下落も大きくなります。実際に2026年10月には、AI関連株の急落が日経平均全体を大きく押し下げる場面がありました。こうした局面で注目されているのが、AIブームとは異なる成長ドライバーを持つ「非AI」の日本株です。
この記事では、2027年に向けて有望と考えられる非AIの日本株15銘柄を、テーマ別にわかりやすく解説します。それぞれの銘柄の注目ポイントだけでなく、見落としがちなリスクや、ポートフォリオの組み方まで紹介しますので、新NISAでの銘柄選びにもぜひお役立てください。
2027年 非AIの日本株有望銘柄15選【一覧表】
まずは今回取り上げる15銘柄を一覧で確認しましょう。テーマごとに並べているので、自分のポートフォリオに足りない分野を探す目安にしてください。
| No. | 銘柄名 | コード | テーマ |
| 1 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8306 | 金利上昇 |
| 2 | 東京海上ホールディングス | 8766 | 金利上昇・保険 |
| 3 | 三菱重工業 | 7011 | 防衛・エネルギー |
| 4 | 川崎重工業 | 7012 | 防衛・造船・水素 |
| 5 | 三井E&S | 7003 | 造船・港湾 |
| 6 | 日本製鉄 | 5401 | 鉄鋼・米国展開 |
| 7 | 住友金属鉱山 | 5713 | 資源・重要鉱物 |
| 8 | INPEX | 1605 | 資源・エネルギー安全保障 |
| 9 | 三菱商事 | 8058 | 総合商社・資源 |
| 10 | 鹿島建設 | 1812 | 国土強靱化・建設 |
| 11 | 三井不動産 | 8801 | 不動産・インフレ |
| 12 | トヨタ自動車 | 7203 | 外需・グローバル |
| 13 | 中外製薬 | 4519 | 創薬・先端医療 |
| 14 | 日本たばこ産業(JT) | 2914 | 高配当・ディフェンシブ |
| 15 | 任天堂 | 7974 | コンテンツ・IP |
なぜ今「非AI」の日本株に注目すべきなのか
AI関連株への資金集中と「コアウィーブ・ショック」
2026年10月15日、日経平均株価は前日比3,318円安の64,425円で取引を終えました。下げ幅は過去3番目の大きさです。きっかけは、AI開発企業にデータセンターを提供する米国の新興企業コアウィーブの社債価格が急落し、AIビジネスの採算性に疑問の声が広がったことでした。東京市場ではアドバンテストが約15%下落するなど、半導体関連株に売りが集中しました。
同時に発表された9月の米消費者物価指数が市場予想を上回ったことで、FRBの利上げ観測も再燃しました。AI関連株は「金利上昇」と「投資回収への疑念」という二つの逆風を同時に受けやすい構造にあるのです。
「非AI・割安・好業績」が勝ち組の条件に
2026年7月には、日経ヴェリタスが「非AI・割安・好業績」を勝ち組の条件として取り上げました。AI関連株の評価が高まりすぎた結果、それ以外のセクターには割安なまま放置された優良企業が数多く残っています。
野村アセットマネジメントの資料でも、2026年4〜6月はAI・半導体関連に資金が集中し、バリュー株が劣後したことが報告されています。裏を返せば、資金の流れが変わったときに見直される余地が大きいということです。
2027年の日本株を動かす5つのキーワード
1. 日銀の利上げと「金利のある世界」
日銀は2026年6月に政策金利を1.0%程度に、9月には1.25%程度に引き上げました。前回からわずか3カ月での利上げは植田総裁の就任後で最短で、今後も利上げを継続する方針が示されています。銀行や保険などの金融株にとっては、利ざや拡大という明確な追い風です。
2. 高市政権の「戦略17分野」と370兆円の官民投資
政府は2026年6月、17の戦略分野で62の主要製品・技術について官民投資ロードマップを示し、2040年度までの累計で370兆円を超える官民投資を想定しました。17分野にはAI・半導体だけでなく、造船、防衛産業、航空・宇宙、資源・エネルギー安全保障、防災・国土強靱化、創薬・先端医療、コンテンツ、マテリアル、港湾ロジスティクス、海洋など、非AIの分野が数多く含まれています。
3. 過去最大の防衛予算
2026年度予算は一般会計総額122兆円超と過去最大を更新し、防衛関係費は初めて9兆円を突破しました。艦艇や潜水艦、ミサイルなどの発注は複数年にわたるため、関連企業の受注残は2027年以降の業績を下支えします。
4. 中東情勢と資源価格
2026年は中東情勢の悪化による原油高が繰り返し相場の重荷となりました。原油高は多くの企業にとってコスト増ですが、資源開発会社や商社にとっては利益の源泉です。ポートフォリオに資源株を組み込むことで、地政学リスクへの耐性を高められます。
5. 株主還元とPBR改善の流れ
東証による資本効率改善の要請をきっかけに、日本企業の自社株買いや増配はかつてない規模に拡大しています。PBR1倍割れの企業を中心に、政策保有株の売却や資産の入れ替えが進んでおり、「割安な非AI株」が見直される土台になっています。
今回の15銘柄の選定基準
本記事では、以下の4つの基準を満たす企業を中心に選びました。
- AI・半導体以外に主な成長ドライバーがあること:生成AIやデータセンター投資に業績が大きく依存していない企業
- 国策・マクロ環境の追い風があること:金利上昇、戦略17分野、防衛費拡大、資源高のいずれかの恩恵を受ける企業
- 業績と財務の安定性:東証プライム上場の大型・中型株で、事業基盤が確立されている企業
- 株主還元への積極性:増配、自社株買い、資本効率改善に前向きな企業
金利上昇の恩恵を受ける「金融株」
※株価はYahoo!ファイナンスに遷移します
1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
国内最大の金融グループで、利上げ局面の「本命」と言える銘柄です。日銀は2026年9月の金融政策決定会合で政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げ、31年ぶりの水準となりました。植田総裁は会見で「局面が変化した」と述べ、今後も利上げを続ける方針を示しています。
銀行の収益は、貸出金利と預金金利の差である「利ざや」に大きく左右されます。金利のある世界が定着すれば、預金量で圧倒する同社の資金利益は構造的に押し上げられます。加えて、海外事業の厚みと継続的な自社株買いも評価ポイントです。AIブームとは無関係に、金融政策の正常化そのものが追い風になる点が「非AI」の代表格たるゆえんです。
注目ポイント
・政策金利1.25%到達で利ざや改善が本格化
・国内外の分散された収益基盤
・自社株買い・増配による株主還元
主なリスク:長期金利の急上昇による保有債券の評価損、景気後退時の与信コスト増加。
2. 東京海上ホールディングス(8766)
損害保険国内トップで、海外M&Aにより利益の多くを海外で稼ぐグローバル保険グループです。保険会社は契約者から預かった巨額の資金を運用しているため、金利上昇は運用利回りの改善に直結します。
政策保有株式の売却を計画的に進めており、売却資金を成長投資と株主還元に振り向ける方針が投資家に評価されています。自然災害の多発で保険料率の引き上げが続いている点も、中長期では収益の安定化につながります。景気敏感度が比較的低く、ポートフォリオの「守り」の柱になり得る銘柄です。
注目ポイント
・金利上昇で運用収益が改善
・政策保有株の縮減と株主還元の強化
・海外事業による地域分散
主なリスク:大規模自然災害の発生、為替変動による海外利益の目減り。
国策の本丸「防衛・重工・造船株」
3. 三菱重工業(7011)
防衛関連の筆頭銘柄です。2026年度予算では防衛関係費が初めて9兆円を突破し、艦艇・ミサイル・航空機など同社の主力分野への発注は数年単位で積み上がっています。高市政権が掲げる戦略17分野にも「防衛産業」「航空・宇宙」「造船」が含まれており、政策の継続性は高いと見られます。
防衛だけでなく、ガスタービンや原子力など発電設備の需要拡大も業績を支えています。受注残の厚さは2027年以降の売上の見通しやすさにつながります。ただし株価はすでに高い評価を受けており、PERの高さを指摘する声もあるため、押し目を待つ姿勢が有効です。
注目ポイント
・防衛費9兆円超の最大の受益者
・発電設備の需要拡大
・厚い受注残による業績の見通しやすさ
主なリスク:バリュエーションの高さ、大型案件のコスト超過。
4. 川崎重工業(7012)
潜水艦や航空機、ヘリコプターなど防衛装備を幅広く手がけるほか、二輪車や産業用ロボット、液化水素運搬船など事業領域が多彩な総合重工メーカーです。
三菱重工と比べると株価の評価水準が相対的に抑えられており、「出遅れた防衛・造船株」として見直し余地があります。戦略17分野の「造船」「海洋」「資源・エネルギー安全保障・GX」の複数にまたがる点も魅力です。水素サプライチェーンの事業化が進めば、2027年以降の新たな成長ドライバーになり得ます。
注目ポイント
・潜水艦・航空機など防衛需要
・複数の国策分野にまたがる事業構成
・水素関連の長期オプション
主なリスク:事業の多角化による収益のブレ、水素事業の商業化の遅れ。
5. 三井E&S(7003)
旧三井造船で、船舶用エンジンで国内首位、港湾クレーンでも世界上位のシェアを持ちます。2026年3月期は営業利益が前期比62.7%増の376億円と大幅増益となり、配当も20円から57円へと大きく引き上げられました。
政府は戦略17分野の中で「造船」をAI・半導体に次ぐ位置づけとし、官民で大規模な投資を計画しています。米国でも造船業復活に向けた動きがあり、日米双方の政策が追い風です。アンモニア燃料エンジンなど脱炭素技術でも先行しています。一方で2027年3月期の会社計画は減益で、株価は2026年3月の高値から調整しているため、中長期目線での押し目買い候補と位置づけられます。
注目ポイント
・舶用エンジン国内首位・港湾クレーン世界上位
・日米の造船支援政策
・大幅増配による還元姿勢の強化
主なリスク:今期の減益計画、テーマ株特有の値動きの大きさ。
割安とインフレに強い「素材・資源・商社株」
6. 日本製鉄(5401)
日経ヴェリタスが2026年7月に「非AI・割安・好業績」の勝ち組条件を象徴する銘柄として取り上げたのが日本製鉄です。2026年3月期はUSスチール買収に伴う一過性費用で純利益が大きく落ち込みましたが、売上収益は初めて10兆円を突破しました。
同社はUSスチールに2028年末までに110億ドルの設備投資を行い、技術移転によって2030年に年30億ドル規模の効果を見込んでいます。米国という世界最大の高級鋼市場で一貫生産体制を築いたことで、2027年以降は利益貢献が本格化する段階に入ります。PBRは1倍を大きく下回る水準で推移しており、割安さも魅力です。
注目ポイント
・USスチールの利益貢献が本格化
・PBR1倍割れの割安感
・AI相場と無関係な独自の業績ドライバー
主なリスク:中国の過剰生産による鋼材市況の低迷、米国の関税政策、買収に伴う有利子負債。
7. 住友金属鉱山(5713)
金・銅・ニッケルの鉱山開発から製錬までを一貫して手がける非鉄大手です。中東情勢の緊張や各国の財政拡大を背景に、金は「有事の資産」として買われやすい環境が続いています。
戦略17分野には「マテリアル(重要鉱物・部素材)」が含まれ、資源の安定確保は経済安全保障の中核テーマです。同社は国内有数の金鉱山を保有しており、資源価格の上昇が利益を押し上げやすい構造を持っています。インフレヘッジとしてポートフォリオに組み込みやすい銘柄です。
注目ポイント
・金価格の高止まりが利益を下支え
・重要鉱物の経済安全保障テーマ
・インフレ局面での分散効果
主なリスク:資源価格の下落、ニッケル市況の低迷。
8. INPEX(1605)
国内最大の石油・天然ガス開発会社で、政府が筆頭株主です。2026年10月の東京市場では、中東情勢を背景にした原油高が投資家心理の重荷となりましたが、同社にとっては原油・ガス価格の上昇が収益の追い風になります。
つまりINPEXは、原油高という市場全体のリスクに対する「保険」として機能します。オーストラリアのLNGプロジェクトなど長期の生産基盤を持ち、安定配当と自社株買いを組み合わせた還元方針も明確です。エネルギー安全保障は戦略17分野の一角でもあります。
注目ポイント
・原油・LNG価格上昇の直接的な受益者
・市場全体の原油高リスクをヘッジ
・安定的な株主還元
主なリスク:原油価格の急落、脱炭素政策による長期需要の減退。
9. 三菱商事(8058)
資源・エネルギーから食品、自動車、電力まで、幅広い事業ポートフォリオを持つ総合商社の最大手です。資源価格の上昇と円安の両方が利益の追い風となり、自社株買いや累進配当など株主還元にも積極的です。
総合商社は事業が多岐にわたるため、AIや半導体の一本足に頼らない収益構造を持ちます。LNGや銅などの資源権益は、エネルギー安全保障の観点からも価値が高まっています。長期保有を前提とした「コア銘柄」として検討しやすい一社です。
注目ポイント
・資源高・円安の二重の追い風
・累進配当を含む手厚い還元
・多角化された事業による安定性
主なリスク:資源価格の下落、円高への反転。
国土強靱化とインフレの受け皿「建設・不動産株」
10. 鹿島(1812)
スーパーゼネコンの一角で、超高層ビルや原子力、インフラ工事に強みを持ちます。戦略17分野の「防災・国土強靱化」や「港湾ロジスティクス」は、建設大手にとって長期の受注機会を意味します。
近年は工事採算を重視した受注姿勢が浸透し、資材高を価格に転嫁できる体質へと変わりつつあります。人手不足を背景に建設単価が上がっていることも、選別受注ができる大手には有利に働きます。都市再開発や老朽インフラの更新需要は、景気循環に左右されにくい底堅い需要です。
注目ポイント
・国土強靱化・インフラ更新の長期需要
・採算重視の受注による利益率改善
・大型再開発案件の豊富なパイプライン
主なリスク:資材・人件費の急騰による工事損失、大型案件の工期遅延。
11. 三井不動産(8801)
国内最大級の総合不動産会社で、オフィス、商業施設、物流施設、ホテル、住宅を幅広く展開しています。野村證券のストラテジストは2026年6月の日銀利上げ後、不動産株を注目セクターに挙げました。
一般に金利上昇は不動産株の逆風とされますが、インフレ下では賃料や資産価値の上昇がそれを上回る場合があります。同社は資産売却による利益創出と株主還元の強化を打ち出しており、PBR改善への意識も高まっています。東京都心のオフィス需要の底堅さも支えです。
注目ポイント
・インフレによる賃料・資産価値の上昇
・資産回転型経営と株主還元の強化
・都心オフィス・物流施設の底堅い需要
主なリスク:長期金利の想定以上の上昇による資金調達コスト増。
世界で稼ぐ・守りに強い「グローバル・ディフェンシブ株」
12. トヨタ自動車(7203)
世界販売台数トップクラスの自動車メーカーです。ハイブリッド車の世界的な需要拡大により、高い収益力を維持しています。マネックス証券は2026年の相場について、外需優位のトレンドへ移る可能性を指摘しており、その兆候としてトヨタ株の上昇を挙げていました。
円安水準の継続は輸出採算を押し上げる要因です。電動化では全方位戦略を取っているため、電気自動車の普及ペースが鈍っても柔軟に対応できます。株主還元の拡充や持ち合い株の解消も進んでおり、日本株を代表する「非AIの大型株」として外せない存在です。
注目ポイント
・ハイブリッド車の世界的な需要
・円安による輸出採算の改善
・株主還元と資本効率の改善
主なリスク:米国の関税政策、円高への反転、品質問題。
13. 中外製薬(4519)
スイスのロシュ・グループの一員で、抗体医薬を中心とした自社創製の新薬に強みを持ちます。戦略17分野には「創薬・先端医療」が含まれ、バイオ・医薬分野には官民で巨額の投資が見込まれています。
医薬品の需要は景気にほとんど左右されないため、相場の荒れ場でディフェンシブ銘柄として機能します。ロシュ経由のグローバル販売網により、自社開発品を世界に届けられる点が他の国内製薬との大きな違いです。高い利益率と研究開発力は、AIテーマとは別次元の成長ストーリーを描けます。
注目ポイント
・景気に左右されにくいディフェンシブ性
・ロシュ経由のグローバル販売網
・創薬・先端医療という国策テーマ
主なリスク:主力品の特許切れ、新薬開発の失敗。
14. JT(2914)
国内の高配当株の代表格で、利益の大部分を海外のたばこ事業で稼いでいます。値上げを通じて収益を確保できる価格決定力が強みで、インフレ環境でも利益を伸ばしやすい構造です。
加熱式たばこの拡大に経営資源を集中させており、海外での買収も積極的に行っています。株価の値動きは比較的穏やかで、配当を重視する長期投資家やNISAでのインカム狙いに適しています。AI関連株が急落する局面でも、資金の逃避先になりやすい銘柄です。
注目ポイント
・国内トップクラスの高配当
・インフレに強い価格決定力
・相場急落時の資金の逃避先
主なリスク:各国のたばこ規制の強化、為替変動、海外事業の地政学リスク。
15. 任天堂(7974)
世界的なゲームIPを多数保有するエンターテインメント企業です。政府は戦略17分野に「コンテンツ」を掲げ、海外売上を年20兆円規模に引き上げる目標を示しています。ゲームはその中核であり、任天堂は最大の受益者の一つです。
新型ゲーム機の普及が進むほど、ソフト販売による高収益のサイクルが回りやすくなります。さらに映画やテーマパークなどゲーム以外へのIP展開も広がっています。株価は2025年秋の高値から調整してきたため、2027年に向けて見直し余地がある「非AIのグロース株」として注目できます。
注目ポイント
・世界的なIPとコンテンツ国策
・ハード普及後のソフト収益拡大
・映画・テーマパークへのIP展開
主なリスク:メモリー価格の上昇による部材コスト増、ヒット作への依存。
15銘柄を活かすポートフォリオの組み方
15銘柄すべてを一度に買う必要はありません。投資の目的やリスク許容度に合わせて、以下のような組み合わせを参考にしてください。
| タイプ | 組み合わせ例 | 特徴 |
| 安定・高配当重視 | 三菱UFJ、東京海上、三菱商事、JT、INPEX | 配当収入を積み上げやすく、値動きは比較的穏やか |
| 国策テーマ重視 | 三菱重工、川崎重工、三井E&S、鹿島建設、住友金属鉱山 | 政策の追い風が強い一方、値動きは大きめ |
| バランス型 | 三菱UFJ、日本製鉄、トヨタ、中外製薬、任天堂 | セクターを分散し、景気局面の変化に対応しやすい |
すでにAI・半導体関連株を保有している人は、ここで紹介した非AI銘柄を組み合わせることで、セクターの偏りを和らげられます。特に金融株と資源株は、AI関連株が売られる「金利上昇」や「原油高」の局面で逆に買われやすく、相互に補い合う関係にあります。
また、購入時期を分散する「時間分散」も有効です。2026年は日経平均が1日で3,000円以上動く日が何度もありました。一括で買うのではなく、数カ月に分けて買い増していくことで、高値づかみのリスクを抑えられます。
非AI株に投資する際の注意点とリスク
非AI株は分散効果が期待できる一方で、固有のリスクもあります。投資の前に次の点を確認しておきましょう。
- テーマ株の過熱
防衛や造船はすでに大きく買われた銘柄もあり、評価水準が高い場合は調整に注意が必要です。 - 金利の副作用
利上げは金融株の追い風ですが、長期金利の急上昇は不動産や建設、借入の多い企業には逆風になります。 - 為替の変動
輸出企業や海外比率の高い企業は、円高への反転で利益が目減りする可能性があります。 - 資源価格の反落
中東情勢が落ち着けば原油価格が下落し、資源株の利益が減る場合があります。 - 政策の変更
国策テーマは政権の方針や予算編成に左右されます。政策が後退すれば期待が剥落するおそれがあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 「非AI銘柄」とはどのような株ですか?
A. 生成AIやデータセンター、AI向け半導体の需要に業績が大きく依存していない企業の株を指します。銀行、保険、商社、鉄鋼、建設、医薬、食品・たばこなどが代表的です。AI関連株とは異なる要因で株価が動くため、分散投資に役立ちます。
Q. 2027年に向けて非AI株を買うのは遅くないですか?
A. 2026年はAI・半導体関連に資金が集中し、バリュー株が劣後する場面がありました。そのため割安なまま評価が追いついていない非AI株も多く、資金の流れが変わったときに見直される余地があります。ただし銘柄ごとに評価水準は異なるため、個別に確認することが大切です。
Q. 日銀の利上げはどの銘柄にプラスですか?
A. 一般に、銀行や保険などの金融株にプラスとされます。貸出金利と預金金利の差である利ざやが広がり、運用利回りも改善するためです。一方で、借入の多い不動産会社などには負担になる場合があります。
Q. 新NISAで非AI株を買うならどれがおすすめですか?
A. 長期保有を前提とするなら、配当と事業の安定性を兼ね備えた三菱UFJ、三菱商事、東京海上、JTなどが検討しやすいでしょう。成長投資枠を使って複数のセクターに分散することで、値動きのブレを抑えられます。最終的な判断はご自身の目的とリスク許容度に合わせて行ってください。
Q. 防衛・造船株はもう上がりきっていませんか?
A. 防衛や造船は2025年から2026年にかけて大きく上昇した銘柄もあり、評価水準が高いものもあります。一方で防衛費の拡大や造船支援は複数年の政策であり、受注の積み上がりは続く見込みです。高値を追うより、調整局面での押し目を待つ姿勢が有効です。
Q. AI関連株は持たないほうがいいのですか?
A. そうではありません。AIは中長期で成長が期待される分野です。大切なのは一つのテーマに偏りすぎないことです。AI関連株と非AI株を組み合わせることで、相場の変化に強いポートフォリオを作ることができます。
まとめ:2027年は「AIに頼らない」分散がカギ
2026年の日本株は、AI・半導体が相場をけん引する一方で、その一極集中が急落のリスクも生んでいます。今年も残り2カ月。2027年に向けて、日銀の利上げ、戦略17分野への官民投資、過去最大の防衛予算、資源価格の動向、株主還元の強化といった、AIとは異なる追い風を受ける銘柄にも目を向けることも重要です。
今回紹介した15銘柄は、金融、重工・造船、素材・資源、建設・不動産、グローバル・ディフェンシブという5つのテーマに分かれています。自分のポートフォリオに足りないテーマを新NISAなどで補い、購入時期も分散しながら、相場の変化に強い資産づくりを目指しましょう。
免責事項:記載の見通しや数値は2026年10月20日時点で公表されている情報に基づくもので、将来の投資成果を示唆・保証するものではありません。本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。株式投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断で行ってください。





















