前回のVol.1では、NTTやトヨタ自動車、日本製鉄といった時価総額上位の主力大型株を中心に、高配当の日本株15銘柄を紹介しました。知名度が高く流動性も潤沢な銘柄群は、高配当ポートフォリオの土台として今も有効です。
一方で、大型株だけで組んだポートフォリオには弱点もあります。値動きが指数と連動しやすく、利回りも市場平均に収れんしがちだという点です。そこでVol.2では、視点を変えて「配当を増やし続けてきた実績」を軸に銘柄を選びました。
取り上げるのは、連続増配15期以上を継続しながら、予想配当利回りが3%を超えている15銘柄です。リース、小売、専門商社、建設補修といった、テレビCMではあまり見かけない中堅・準大手が中心になります。Vol.1と重複する銘柄は1つもありません。
Vol.1とVol.2の違い
・Vol.1:時価総額上位の主力大型株15銘柄。流動性と知名度を重視した「土台」の選定
・Vol.2:連続増配15期以上かつ利回り3%超の中堅・準大手15銘柄。「配当の継続性」を重視
・両者は競合しません。Vol.1で骨格をつくり、Vol.2で分散と利回りを上乗せする構成が現実的です
高配当の日本株15選 Vol.1はこちら
Vol.2の銘柄選定条件
今回の15銘柄は、以下の3条件をすべて満たすものから選びました。恣意的な「おすすめ」ではなく、数値で線を引いている点が特徴です。
条件1|連続増配15期以上
15年前後といえば、リーマン・ショックとコロナショックの両方を含む期間です。この2度の危機を減配せずに乗り越えた実績があるかどうかを、最初の関門としました。
景気が良い時期だけ増配する企業と、不況期にも配当を維持・増加させてきた企業とでは、収益構造の頑健さがまったく異なります。期数はその差を測る、もっとも簡便な物差しです。
条件2|予想配当利回り3%以上
連続増配銘柄には、利回りが1〜2%台の優良企業も数多く含まれます。本記事はインカム重視の視点で組み立てているため、市場平均を明確に上回る3%以上に限定しました。
この条件で絞り込むと、花王(36期)や小林製薬(27期)、ユー・エス・エス(26期)、リンナイ(24期)、ユニ・チャーム(24期)といった連続増配の名門は、利回りが1〜2%台のため対象外となります。連続増配年数と配当利回りは、しばしばトレードオフの関係にあるということです。
条件3|業種の分散
連続増配銘柄をそのまま利回り順に並べると、リース会社が上位を占めてしまいます。同一業種への偏りを避けるため、5つのカテゴリーに振り分けたうえで選定しました。
それでもリース・金融が4銘柄と最多になっている点は、あらかじめお断りしておきます。実際に組み入れる際は、この記事の外にある業種と組み合わせてバランスを取ってください。
データの基準日と出典について
本記事に記載した連続増配期数および予想配当利回りは、2026年8月上旬時点で公開されている連続増配ランキング集計データにもとづく参考値です。連続増配の期数は、株式分割や記念配当の扱いによって集計機関ごとに1期程度の差が生じることがあります。正確な期数は各社のIR資料をご確認ください。株価は日々変動するため、配当利回りも常に変動します。購入検討時は必ず最新のデータをご確認ください。
なぜ「連続増配×高配当」を狙うのか
理由1|増配は、経営陣が自らに課したコミットメントである
連続増配を対外的に掲げる企業は、「来期も配当を増やす」と市場に宣言しているのと同じです。これを途切れさせると株価は大きく下落するため、経営陣は配当原資を確保するための収益計画を規律をもって組み立てざるを得ません。増配記録は、単なる過去の結果ではなく、将来の経営を縛る仕組みとしても機能します。
理由2|「取得価格ベースの利回り」が年々上がっていく
高配当株投資で見落とされがちなのが、この視点です。利回り3.5%の銘柄を買い、その後5%ずつ増配が続けば、10年後の配当額は約1.6倍になります。株価がいくら動こうと、自分が支払った取得価格に対する利回りは約5.7%まで上昇している計算です。
利回り5%でも増配のない銘柄と、利回り3.5%で毎年増配する銘柄とでは、保有期間が長くなるほど後者が有利になる局面が訪れます。
理由3|中堅銘柄は、大型株より利回りが残っていることが多い
主力大型株は多くの投資家が常に監視しているため、増配が発表されると株価が素早く反応し、利回りは市場平均に近い水準へ収れんしていきます。一方、時価総額が数百億円から数千億円規模の中堅銘柄は、注目度が相対的に低く、同じ増配実績でも利回りが高いまま放置されているケースがあります。
連続増配×高配当の日本株15選【一覧表】
連続増配の期数を長い順に並べています。順位は増配実績にもとづくものであり、投資魅力度を順位づけしたものではありません。
※最新の予想配当利回りは、各社証券会社のアプリ等でご確認ください
| 銘柄名 | コード | 業種 | 連続増配 | 予想配当利回り |
| SPK | 7466 | 卸売業 | 28期 | 3.12% |
| リコーリース | 8566 | その他金融業 | 26期 | 4.10% |
| サンドラッグ | 9989 | 小売業 | 24期 | 3.46% |
| プラネット | 2391 | 情報・通信業 | 24期 | 3.65% |
| サンエー | 2659 | 小売業 | 23期 | 3.45% |
| 芙蓉総合リース | 8424 | その他金融業 | 22期 | 4.11% |
| みずほリース | 8425 | その他金融業 | 21期 | 4.12% |
| コムチュア | 3844 | 情報・通信業 | 20期 | 3.90% |
| シークス | 7613 | 卸売業 | 19期 | 3.81% |
| キッセイ薬品工業 | 4547 | 医薬品 | 18期 | 4.15% |
| イー・ギャランティ | 8771 | その他金融業 | 18期 | 4.73% |
| アイカ工業 | 4206 | 化学 | 17期 | 3.76% |
| アサヒグループホールディングス | 2502 | 食料品 | 17期 | 3.35% |
| ショーボンドホールディングス | 1414 | 建設業 | 16期 | 3.61% |
| 大和ハウス工業 | 1925 | 建設業 | 16期 | 3.91% |
※株価はYahoo!ファイナンスに遷移します
【リース・金融】長期契約が配当を支える4銘柄
リース料や保証料は長期にわたって固定されるため、市況変動の影響を受けにくく、配当計画が立てやすいビジネスモデルです。連続増配銘柄にリース会社が多いのは偶然ではありません。
① リコーリース
証券コード 8566 | 業種 その他金融業 | 連続増配 26期 | 予想配当利回り 4.10%
リコーグループの金融会社として、事務機器のリースを起点に、医療・介護分野の割賦販売や集金代行サービスへと事業を広げてきました。親会社グループの顧客基盤という安定した収益源を持ちながら、独立系に近い自由度で事業展開している点が特徴です。
26期連続増配に加えて利回りも4%台と、増配実績とインカムを高い水準で両立しています。DOE(株主資本配当率)を意識した還元方針を掲げており、利益変動に左右されにくい配当設計になっている点も評価できます。
② 芙蓉総合リース
証券コード 8424 | 業種 その他金融業 | 連続増配 22期 | 予想配当利回り 4.11%
みずほフィナンシャルグループと丸紅を主要株主とする総合リース会社です。法人向けリース・ファイナンスに加え、不動産や航空機といった分野でソリューションを提供しています。
22期連続増配を継続しながら、配当性向の目標を段階的に引き上げてきました。総合リース業界のなかでは中堅規模ですが、そのぶん利回りは大手より高い水準にあります。
③ みずほリース
証券コード 8425 | 業種 その他金融業 | 連続増配 21期 | 予想配当利回り 4.12%
旧興銀リースを前身とし、みずほフィナンシャルグループと丸紅が出資する総合リース会社です。航空機、不動産、環境エネルギーなど、アセットファイナンスの領域を着実に拡大してきました。
21期連続増配で利回りは4%台前半。リース3社のなかで最も時価総額が小さく、その分だけ利回りに妙味が残っています。ただし取引量は大手より少ないため、まとまった株数を売買する際は指値の使い方に注意が必要です。
④ イー・ギャランティ
証券コード 8771 | 業種 その他金融業 | 連続増配 18期 | 予想配当利回り 4.73%
企業間の売掛債権に対する信用保証を主力とする独立系の金融会社です。取引先の倒産リスクを引き受け、保証料を得るビジネスモデルで、伊藤忠商事が主要株主となっています。
今回の15銘柄で最も高い利回り水準です。景気後退局面では保証需要が増える一方、貸倒れも増えるという二面性を持ちます。18期連続増配という実績はその両面をくぐり抜けてきた証左ですが、時価総額が小さいため株価の変動率は高めである点は理解しておきましょう。
【小売・食品】生活に根ざした安定収益の3銘柄
日常の消費に支えられる業種は、景気変動の影響を受けにくく、キャッシュフローが読みやすいという特性があります。
⑤ サンドラッグ
証券コード 9989 | 業種 小売業 | 連続増配 24期 | 予想配当利回り 3.46%
ドラッグストア事業とディスカウントストア事業を展開しています。ローコスト経営に強みがあり、業界内でも高い収益性を維持してきた点が最大の特徴です。
ドラッグストア業界は再編が続き、競争は激化しています。それでも24期連続増配を継続できているのは、店舗運営の効率と調達力に裏打ちされた利益率の高さがあるためです。
⑥ サンエー
証券コード 2659 | 業種 小売業 | 連続増配 23期 | 予想配当利回り 3.45%
沖縄県を地盤とする総合小売業で、スーパーマーケットからショッピングセンター、専門店まで幅広く展開しています。県内シェアが高く、実質的に地域を代表する流通企業といえる存在です。
人口が増加傾向にある沖縄県という市場特性が、長期の増配を支えてきました。23期連続増配という実績は、地域密着型の小売業としては際立っています。一方、事業が一地域に集中しているため、観光需要や県内経済の動向に業績が左右される点は押さえておきたいところです。
⑦ アサヒグループホールディングス
証券コード 2502 | 業種 食料品 | 連続増配 17期 | 予想配当利回り 3.35%
「スーパードライ」を中核とするビール事業に加え、飲料、食品を手掛ける総合飲料メーカーです。近年は欧州とオセアニアでの買収を通じて海外比率を大きく引き上げてきました。
今回の15銘柄のなかでは数少ない大型株ですが、17期連続増配と3%超の利回りという条件を満たしています。買収に伴う有利子負債の削減が進むにつれ、還元余力はさらに高まる見通しです。国内のビール需要縮小を海外事業でどこまで補えるかが中長期の焦点になります。
【建設・住宅・素材】インフラ更新需要を取り込む3銘柄
国土強靱化や老朽インフラの更新は、政策的な裏づけを持つ息の長いテーマです。この領域には、地味ながら増配を積み重ねてきた企業が集まっています。
⑧ 大和ハウス工業
証券コード 1925 | 業種 建設業 | 連続増配 16期 | 予想配当利回り 3.91%
戸建住宅から賃貸住宅、商業施設、そして物流施設まで手掛ける総合デベロッパーです。近年の収益を牽引しているのは、EC市場の拡大を背景とした物流施設の開発事業で、事業ポートフォリオは住宅依存から大きく変化しました。
16期連続増配を継続し、利回りは4%に近い水準です。建設業は資材価格や職人不足の影響を受けやすい業種ですが、開発から賃貸管理まで一貫して手掛ける体制がその変動を吸収しています。
⑨ ショーボンドホールディングス
証券コード 1414 | 業種 建設業 | 連続増配 16期 | 予想配当利回り 3.61%
橋梁やトンネルなど、社会インフラの補修・補強に特化した専門建設会社です。新規建設ではなく「直す」ことに事業を集中させている点が独特で、高度経済成長期に整備されたインフラが一斉に更新期を迎える構造的な追い風を受けています。
補修工事は技術的な難度が高く、実績と技術者の蓄積が参入障壁になります。その結果、建設業としては異例の高い営業利益率を維持してきました。無借金に近い財務体質も、16期連続増配を支える基盤です。
⑩ アイカ工業
証券コード 4206 | 業種 化学 | 連続増配 17期 | 予想配当利回り 3.76%
メラミン化粧板で国内トップシェアを持つほか、接着剤や樹脂などの化成品事業でも高い技術力を有します。住宅向けだけでなく、医療機関やオフィス、店舗といった幅広い出口を持つため、住宅市況の変動が業績に与える影響は緩和されています。
東南アジアを中心とした海外展開も進めており、17期連続増配と3%台後半の利回りを両立しています。PBRの水準からもバリュエーション面での割安感が指摘されることの多い銘柄です。
【IT・情報インフラ】ストック型収益を持つ2銘柄
システム運用や情報基盤の提供は、いったん導入されると継続的に収益を生む「ストック型」のビジネスです。
⑪ プラネット
証券コード 2391 | 業種 情報・通信業 | 連続増配 24期 | 予想配当利回り 3.65%
日用品・化粧品業界向けに、メーカーと卸売業をつなぐEDI(電子データ交換)基盤を運営する企業です。業界の共通インフラとして機能しているため、利用企業が増えるほど価値が高まるネットワーク効果が働きます。
時価総額は小さいものの、24期連続増配という実績は連続増配ランキングでも上位に入る水準です。設備投資負担が軽く、安定した利用料収入が配当原資となる構造が長期の増配を可能にしてきました。
⑫ コムチュア
証券コード 3844 | 業種 情報・通信業 | 連続増配 20期 | 予想配当利回り 3.90%
クラウド基盤の構築・運用やデータ活用支援を手掛けるシステムインテグレーターです。特定のベンダーに依存せず、複数のクラウドサービスを組み合わせた提案を強みとしています。
20期連続増配を継続し、利回りは3%台後半。企業のDX投資は継続的な需要が見込まれる一方、IT人材の確保コストが利益率を圧迫するリスクがあります。人材採用と単価向上のバランスが、今後の増配継続を左右します。
【専門商社・製造】ニッチ市場で強みを持つ3銘柄
⑬ SPK
証券コード 7466 | 業種 卸売業 | 連続増配 28期 | 予想配当利回り 3.12%
自動車補修用部品や産業車両部品を扱う専門商社です。今回の15銘柄のなかで最長となる28期連続増配を継続しており、日本株全体で見ても花王に次ぐ水準の記録を持ちます。
新車販売ではなく補修部品を扱うため、景気後退期にも需要が落ちにくいという特性があります。海外売上比率も高く、新興国のモータリゼーションが進むほど市場が拡大する構造です。時価総額は小さく、知名度も高くありませんが、増配実績だけを見れば紛れもない優良銘柄です。
⑭ シークス
証券コード 7613 | 業種 卸売業 | 連続増配 19期 | 予想配当利回り 3.04%
EMS(電子機器の受託製造サービス)を主力とし、自動車向け電装部品や家電向け基板の製造を国内外で手掛けています。中国、東南アジア、メキシコなどにグローバルな生産拠点を展開している点が強みです。
19期連続増配で利回りは3%台後半。自動車の電動化が進むほど電装部品の搭載点数は増えるため、中長期の追い風となります。一方、受託製造は取引先の生産計画に業績が左右されやすく、為替の影響も大きい点には留意が必要です。
⑮ キッセイ薬品工業
証券コード 4547 | 業種 医薬品 | 連続増配 18期 | 予想配当利回り 4.15%
長野県松本市に本社を置く中堅製薬会社で、泌尿器科領域や腎・透析領域に強みを持ちます。特定の領域に経営資源を集中させることで、大手とは異なるポジションを確立してきました。
18期連続増配で利回りは4%台。医薬品業界は薬価改定という構造的な逆風を抱えており、新薬パイプラインの成否が業績を大きく左右します。安定した財務基盤が増配を支えていますが、製薬業特有のリスクは理解したうえで組み入れたい銘柄です。
中堅・準大手銘柄に投資するときの3つの注意点
注意点1|流動性が大型株より低い
時価総額が小さい銘柄は、1日の売買代金も限られます。まとまった株数を成行注文で発注すると、想定より不利な価格で約定してしまうことがあります。指値注文を基本とし、一度に売買せず数回に分けるといった配慮が有効です。
注意点2|アナリストのカバレッジが少なく、情報量が限られる
大型株であれば複数の証券会社がレポートを出していますが、中堅銘柄では調査対象になっていないことも珍しくありません。決算短信や決算説明資料といった一次情報を自分で読む姿勢が、より重要になります。
注意点3|株価の変動率が高くなりやすい
売買参加者が少ないぶん、業績の上方修正や下方修正といった材料に対して株価が大きく反応する傾向があります。同じ利回りでも、大型株より値動きのストレスは大きくなると考えておきましょう。
「連続増配」が途切れるときのサイン
増配額が年々小さくなっている(前期3円増 → 今期1円増)場合、記録の維持そのものが目的化している可能性があります。配当性向が上昇し続けている場合、利益成長を伴わない増配になっており、持続性に疑問が生じます。営業キャッシュフローが減少しているのに増配している場合は、特に注意が必要です。これら3点は決算短信の1ページ目と配当推移の表で確認できます。半期に一度は目を通すことをおすすめします。
連続増配株を評価する3つの指標
指標1|増配率(CAGR)
「増配しているかどうか」だけでなく「どのくらいのペースで増やしているか」を見ます。年平均5%の増配が続けば約14年で配当は倍になりますが、年1%では約70年かかります。過去5年の増配率を計算し、取得価格ベースの利回りがどう育つかをイメージしましょう。
指標2|配当性向の推移
配当性向が30%台から40%台へ緩やかに上昇しているのは、還元姿勢の強化として前向きに評価できます。一方、70%を超えて上昇が続いている場合は、増配余力が尽きかけているサインです。
指標3|DOE(株主資本配当率)
DOEは、株主資本に対してどれだけ配当を支払っているかを示す指標です。利益は年ごとの変動が大きいのに対し、株主資本は安定して積み上がるため、DOEを配当方針の基準に据える企業は、業績が悪化した年でも減配しにくくなります。近年DOE目標を掲げる企業が増えているのは、この安定性が投資家に評価されているためです。
よくある質問(FAQ)
Q1. Vol.1とVol.2、どちらから買うべきですか?
A. どちらが優れているという性質のものではありません。一般的には、流動性が高く情報も得やすいVol.1の大型株でポートフォリオの骨格をつくり、そのうえでVol.2の中堅増配株を上乗せして利回りと分散を高める順序が取り組みやすいでしょう。
Q2. 連続増配が途切れたら売るべきですか?
A. 一律に売る必要はありません。重要なのは「なぜ途切れたか」です。一時的な特別損失による減益であれば回復の余地がありますが、主力事業の競争力低下が原因なら、配当以前に投資判断そのものを見直す必要があります。
Q3. 時価総額が小さい銘柄は避けたほうがよいですか?
A. 避ける必要はありませんが、比率は抑えるのが賢明です。ポートフォリオ全体に占める小型・中堅銘柄の割合を2〜3割程度にとどめ、残りを大型株や高配当ETFで固めると、流動性リスクと値動きのストレスを抑えられます。
Q4. 連続増配の期数は、なぜサイトによって違うのですか?
A. 株式分割の調整方法、記念配当や特別配当の扱い、決算期変更の処理などが集計機関ごとに異なるためです。1〜2期の差が生じることは珍しくありません。もっとも信頼できるのは各社が公式IR資料で公表している数値です。
Q5. これらの銘柄はNISAで買えますか?
A. いずれも東京証券取引所の上場銘柄であり、NISAの成長投資枠の対象です。ただし配当金を非課税で受け取るには、証券口座の配当金受取方法を「株式数比例配分方式」に設定しておく必要があります。
まとめ|記録より、記録を支える構造を見る
連続増配20期、30期という数字は確かに印象的です。しかし本当に重要なのは、その記録を可能にしてきたビジネスの構造のほうです。リース料の長期固定契約、業界共通インフラとしてのネットワーク効果、補修工事という参入障壁の高さ——本記事で紹介した15銘柄には、それぞれ増配を続けられるだけの理由がありました。
過去の増配実績は、将来の増配を保証するものではありません。それでも、2度の金融危機を減配せずに乗り越えた企業には、そうでない企業とは異なる何かがあると考えるだけの根拠はあります。
Vol.2の要点
- 選定条件は「連続増配15期以上」かつ「予想配当利回り3%以上」。Vol.1とは重複なし
- 連続増配銘柄はリース・小売・専門商社など、長期契約やニッチ市場に強みを持つ企業に多い・増配率
- 配当性向・DOEの3指標で、増配の持続性を定期的に確認する
- 中堅銘柄は流動性が低いため、指値注文と分割売買を基本にする
- 小型・中堅銘柄はポートフォリオの2〜3割にとどめ、大型株と組み合わせる
次回のVol.3では、株主優待と配当を組み合わせた「総合利回り」の観点から銘柄を整理する予定です。
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。株式投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断で行ってください。




















